高度人材70点・80点の永住申請:必要な在留年数と審査対象期間
2026-10-04
高度人材ポイントが70点以上なら3年、80点以上なら1年で永住許可を申請できます。原則の10年を待つ必要はありません。特別高度人材(J-Skip)も1年です。納付状況の審査対象期間も短くなります。80点以上と特別高度人材は、住民税・年金・医療保険のどれも直近1年です。70点以上は、住民税が3年、年金と医療保険が2年です。ポイント計算表は入管庁のものを使います。2027年4月1日以降の申請には、これらの類型にも改定ガイドラインが適用されます。
ガイドラインの要件
いまのガイドライン(令和8年2月24日改訂)にも、令和8年10月1日改定のガイドライン(第3の6〜8)にも、同じ3つの特例があります。
| 類型 | 要件(次のどちらか) |
|---|---|
| 70点以上 | (ア) 「高度人材外国人」として必要な点数を維持し、3年以上継続して日本に在留している。または (イ) 永住許可申請日の3年前の時点でポイント計算をして70点以上あり、その後3年以上継続して70点以上を保って日本に在留している |
| 80点以上 | 上と同じ内容を、80点・1年で満たす |
| 特別高度人材 | (ア) 「特別高度人材」として1年以上継続して日本に在留している。または (イ) 1年以上継続して日本に在留し、永住許可申請日の1年前の時点で特別高度人材の基準を満たしていた |
(イ)は、点数は足りていたものの、別の在留資格で暮らしていた方のための規定です。たとえば「技術・人文知識・国際業務」、配偶者の在留資格、「定住者」などです。入管庁の案内ページは、この場合に2通のポイント計算表を求めています。申請時点のものと、3年前(80点なら1年前)の時点のものです。過去の時点の点数は現在のポイント計算表で計算します。ただし、当時の計算表に基づいて当時の点数を立証できる場合は、その限りではありません。
特別高度人材の基準は、入管庁の説明では次のいずれかです。
- 修士号以上を持ち、年収2,000万円以上(研究・専門職の活動)
- 従事する業務の実務経験10年以上で、年収2,000万円以上(同じ活動)
- 経営・管理の実務経験5年以上で、年収4,000万円以上(経営・管理の活動)
審査対象期間
入管庁の提出書類一覧表と、就労資格用のセルフチェックシートでは、対象期間は次のとおりです。
| 類型 | 住民税(課税・納税証明書と納付の資料) | 年金 | 医療保険 |
|---|---|---|---|
| 70点以上 | 3年 | 2年 | 2年 |
| 80点以上 | 1年 | 1年 | 1年 |
| 特別高度人材 | 1年 | 1年 | 1年 |
| 参考:一般の就労資格 | 5年 | 2年 | 2年 |
(イ)の場合も同じ期間です。入管庁の案内は、就労資格・配偶者・定住者の在留資格で暮らしていても、1年分(または3年分)の資料を出すよう求めています。セルフチェックシートも、質問2・4・5は類型ごとの期間について答えるよう注記しています。
「適正な時期」の考え方はどの類型でも同じです。当初の納期限を過ぎてから納めた分は、原則として消極的に評価されます。詳しくはセルフチェックシートの7つの質問をご覧ください。
ポイント計算は入管庁の計算表で
当サービスはポイントの計算をしません。ポイント計算表と、各項目の疎明資料の例は、入管庁のページポイント評価の仕組みは?に載っています。
出す計算表は、類型によって違います。
- 70点・80点の類型の全員:申請時点で計算した計算表と、点数にした項目の疎明資料を出します。
- (イ)の方:過去の時点で計算した計算表も加えます。
- 80点以上の高度人材:80点以上と通知された「高度専門職ポイント計算結果通知書」の写しを出せます。通知書がなければ、1年前の時点の計算表を加えます。
- 特別高度人材:ポイント計算表は出しません。特別高度人材証明書の写し(確認を受けていない方は学歴・職歴を証する文書)と、年収を証する文書を出します。
在留期間:高度専門職は5年
ガイドラインは、いまの在留資格について最長の在留期間を持っていることを求めています。高度専門職1号の在留期間は、出入国管理及び難民認定法施行規則の別表第二で5年だけと決まっています。高度専門職2号は無期限です。このため、セルフチェックシートの質問6(在留期間「3年」又は「5年」)は、高度専門職の方なら通常「はい」になります。特別高度人材も高度専門職1号で、在留期間は5年です。
在留期間「3年」の問題が出てくるのは(イ)の場合です。たとえば「技術・人文知識・国際業務」で在留期間3年を持つ方は、2027年3月31日までの申請なら、その3年が最長の在留期間として扱われます。それより後は、2027年4月1日以降の初回の永住許可申請で、その在留期限までに処分を受ける場合に限られます。
計算例
アイコさんは、2024年2月1日から高度専門職1号ロ(75点)で在留しています。2027年2月1日(月)で、70点以上の3年がそろいます。この日を申請日とすると、住民税の対象期間は2024年2月1日から、年金・医療保険は2025年2月1日からです。
自分で納める住民税(普通徴収)のうち、1回だけ遅れがあります。令和6年度の第3期で、納期限は2024年10月31日(木)でしたが、11月8日(金)に納めました。この日付は3年の対象期間に入ります。
遅れた納付がいつから数えられなくなるかを、入管庁は示していません。当サービスの慎重な読み方では、納期限と納付日の遅いほうに、対象期間の年数と1日を足します。この読み方だと、アイコさんの遅れは2027年11月9日に3年の対象期間から外れます。80点以上なら対象期間は1年なので、同じ納付は2025年11月9日に外れていたことになります。
2027年2月1日に申請すれば、遅れた期は審査対象期間に入ったままで、いまのガイドラインが適用されます。対象期間から外れるのを待てば、申請は2027年3月31日より後になり、改定ガイドラインで審査されます。どちらの場合も、許否を判断するのは入管庁です。対象期間からわかるのは、書類に何が載るかだけです。
2027年4月1日から
改定ガイドラインでも、高度人材と特別高度人材の特例(第3の6〜8)は残ります。2027年4月1日以降の申請には、ほかの類型と同じく改定ガイドラインが適用されます。新しく加わった、または明確になった考慮要素は次のとおりです。
- 世帯年収(世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入との比較)
- 年金の受給見込額(不足分は金融資産で補える)
- 入管庁長官が指定する方法で確認する、日本の制度・ルールの理解
- 学齢期の子の就学
- 公租公課の世帯単位での審査
- 海外にいた期間:申請前10年以内に、合理的な理由なく、1回の出国で半年以上、または通算2年6月以上日本を離れていると、原則として消極評価
高度人材に特有の例外は、日本語能力(B1相当)の考慮要素だけです。第3の6〜8の高度人材外国人とその家族には、この要素を適用しません。また入管庁は、収入・年金・資産の具体的な額を公表しない方針です。当サービスの2027年の新ルールでは、公表されている参考値だけを示しています。ほかの類型については2026年の永住許可の要件にまとめています。
無料チェックで申請の類型を選ぶと、納付に関する各質問に、その類型の審査対象期間が表示されます。