永住申請が不許可になったら:理由の確認と再申請の計画
2026-10-04
永住許可申請が不許可になると、その申請は終わります。それでも、あらためて申請することはできます。理由が納付に関するものなら、まず未納分を納めます。そのうえで、遅れて納めた分が審査の対象期間から外れるのを待ちます。最初に、どの納付が問題だったのかを具体的に確かめ、再申請が2027年3月31日の前になるか後になるかを早めに見極めましょう。
まず通知書を読む
通知書では、日付、どの申請についての処分か、書かれている理由を確認します。入管庁の永住許可申請のページでは、この手続の「不服申立方法」は「なし」です。訴訟で争うかどうかは、弁護士に相談することになります。このガイドでは、もう一つの道である再申請について説明します。
その間も、いまの在留資格を切らさないでください。入管庁のページは、永住許可申請中に在留期間が満了する場合、満了日までに別に在留期間更新許可申請をする必要があると案内しています。
入管で理由の説明を受ける
不許可理由の説明について、入管庁は手続を公表していません。ただ、申請先の地方出入国在留管理局に説明を求める申請者は多くいます。通知書と在留カードを持って行き、説明された内容をメモしましょう。
- どの義務か(住民税、年金、医療保険、国税のどれか)
- どの月・どの期の分か
- 納付が遅れたのか、未納なのか、書類が足りなかったのか
住民税の遅れと年金の遅れでは、審査の対象期間に残る年数が違います。だから具体的な内容が大切です。
納付に関する理由
永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)には、次のように書かれています。「公的義務の履行について、申請時点において納税(納付)済みであったとしても、当初の納税(納付)期間内に履行されていない場合は、原則として消極的に評価されます」。納付に関する理由でよくあるのは次のものです。
- 自分で納める住民税(普通徴収)が納期限後の納付になった、または未納
- 国民年金保険料を納付期限(翌月末日。国民年金法第91条)より後に納めた、または未納
- 国民健康保険料(税)の遅れ、または未納
- 国税の未納(納税証明書(その3)に表れます)
未納があれば先に納める
未納が残っているうちは、目標にできる「クリーンな」申請日はありません。まず納めて、領収証書を取っておきます。証明書を請求するのは、納付が反映されるのを待ってからにしましょう。渋谷区は、入金の確認に2週間程度かかるとしています。国税庁は、コンビニで国税を納めた場合、納付済みの証明書は約3週間後から発行できると案内しています。どの証明書をどう取るかは、課税証明書・納税証明書を郵送で取る方法にまとめています。
遅れた納付が対象期間から外れる日
入管庁は、申請日からさかのぼって一定の年数を審査します。
| 申請の類型 | 住民税 | 年金 | 医療保険 |
|---|---|---|---|
| 就労資格、家族滞在、定住者 | 5年 | 2年 | 2年 |
| 日本人・永住者の配偶者 | 3年 | 2年 | 2年 |
| 高度人材(70点以上) | 3年 | 2年 | 2年 |
| 高度人材(80点以上)、特別高度人材、日本人・永住者の実子等 | 1年 | 1年 | 1年 |
遅れた納付がいつから数えられなくなるのか、入管庁は計算式を公表していません。以下は当サービスの慎重な読み方で、入管庁のルールではありません。 遅れた納付ごとに、納期限(休日なら翌営業日)と実際の納付日のうち遅いほうを「基準日」とします。基準日に対象期間の年数と1日を足した日が、その納付が外れる日です。すべての遅れのうち最も遅い日が、最も早いクリーンな申請日になります。
例:メイさんは就労資格です。2025年1月分の国民年金保険料は、納付期限が2025年2月28日(金)で、3月10日に納めました。納期限が2025年3月31日(月)と印字された国民健康保険料の期は、4月7日に納めました。どちらも、年金・医療保険の2年の対象期間に入っています。
| 遅れた納付 | 基準日 | 2年の対象期間から外れる日 |
|---|---|---|
| 国民年金(2025年1月分) | 2025年3月10日 | 2027年3月11日 |
| 国民健康保険(2025年3月が納期限の期) | 2025年4月7日 | 2027年4月8日 |
メイさんの最も早いクリーンな申請日は2027年4月8日です。2027年3月31日の1週間後なので、再申請は改定後のガイドラインで審査されます。国民健康保険のその期を期限内に納めていれば、日付は2027年3月11日になり、いまのガイドラインが使える期間に収まっていました。
ただし、対象期間だけで決まるわけではありません。2027年4月1日以降の申請では、改定ガイドラインによって2つの点が加わります。1つ目に、過去に滞納処分を受けたなど、適切に支払っていなかった状況は、申請時点で未納がなくても原則として消極評価されます。2つ目に、公租公課は原則として同一生計の世帯単位で審査されます。入管庁はパブリックコメントへの回答で、過去の未納は「その納税・支払状況が確認可能である範囲内で」確認するとし、一律の基準は示していません。年金については国民年金の納付の遅れと永住をご覧ください。
納付記録以外の理由
不許可の理由は、ほかにも考えられます。
- 在留期間の長さや、海外にいた期間
- 収入や資産
- 素行(罰金、交通違反など)
- 入管法上の届出
- 書類の不足
当サービスが読むのは税・年金・医療保険の記録だけなので、これらは判断できません。新しい申請書や理由書の作成は、報酬を払って行政書士や弁護士に依頼できます。地方出入国在留管理局に届出をした行政書士・弁護士なら、申請の取次もできます。当サービスは理由書を作成しません。
手数料と時間
永住許可の手数料について、入管庁は「許可されるときは200,000円が必要です」としています。許可のときに収入印紙で納めるので、不許可なら手数料はかかりません。不許可になった申請が2026年9月30日までに受け付けられていたなら、旧手数料の1万円でした。いま受け付けられる新しい申請は、許可されれば20万円です。
再び不許可になったときに失うのは、主に時間です。標準処理期間は4か月〜6か月ですが、実際にはそれより長くかかることがよくあります。
2027年3月31日という区切り
どのガイドラインが適用されるかは、申請日で決まります。
- 2027年3月31日までの申請:いまのガイドライン(令和8年2月24日改訂)です。在留期間「3年」は最長の在留期間として扱われます。
- 2027年4月1日以降の申請:令和8年10月1日改定のガイドラインです。世帯年収、年金の見込額、日本語能力(B1相当。例外あり)、海外にいた期間、学齢期の子の就学などの考慮要素が加わります。
2027年4月1日以降に「3年」が最長の在留期間として扱われるのは、限られた場合だけです。条件は、2027年3月31日の時点で在留期間「3年」を持っていること、4月1日以降の初回の永住許可申請であること、その在留期限までに処分を受けることです。2027年4月より前に申請して不許可になった申請は、この「初回」には数えません。詳しくは2027年の新ルールをご覧ください。
無料チェックでは、不許可になったことを選択できます。有料の監査では、伝えられた理由と納付記録を照らし合わせる「不許可後」の項目を追加できます。